事例解説
事例分野
万引き・窃盗罪
事例の概要
依頼人は、夜間の飲食店内で酔って窃盗に及び、高価品など数十万円を窃盗し、送致(書類送検)されました。
刑事弁護のご依頼をなされる方は、警察の取り調べ段階でなされる場合がほとんどです。
しかしながら、本件は送致段階でのご依頼であり、既に検察官調べも終了していることから起訴直前の状態であって、一刻の猶予もないものと考えられました。
弁護活動の方針
まず、検察官による起訴処分を止める必要があります。示談の意思があることを伝え、終局処分を待ってもらうよう交渉を行いました。
次に、示談交渉を行いましたが事件からご依頼まで時間が経過しすぎており、示談には応じていただけませんでした。
そこで、贖罪寄付に方針を切り替えました。贖罪寄付とは、日本弁護士連合会が行う法律援助の事業基金に寄付を行うことです。
これにより、依頼人の強い反省の意思を示すことで不起訴処分の獲得を狙いました。
結果
本件は、贖罪寄付を行ったことが功を奏し、不起訴処分となりました。
弁護士のコメント
刑事弁護に精通した弁護士であれば、検察官と交渉を行い、例え起訴直前の状況であっても不起訴処分を獲得することが可能な場合があります。
事件発生から時間が経過している場合や示談に応じていただけない場合であっても、弁護士に依頼することで状況は好転しうるものです。
もう駄目かもしれないと思われたとしても、迷ったらまずはご相談なされることが何より肝要です。