事例解説

事例分野

強制わいせつ

事例の概要

 成人男性である相談者が、未明の居酒屋でたまたま出会った未成年の少女に対し、その女性の意思に反し、無理やり抱きつく等わいせつな行為に及んだことから、後日強制わいせつ事件の被疑者として逮捕された。

弁護活動の方針

 相談者は会社経営者でもあったことから、速やかな示談成立による身柄の解放が必要でした。他方で、本件は性犯罪であることから、可能な限り被害者の意思を汲む示談とすることにより、確実に不起訴処分を勝ち取ることが求められると判断しました。

結果

 不起訴処分による身柄釈放により終結。

弁護士のコメント

 性犯罪はその性質上、被害者に対する配慮が特に求められます。しかも、本件は被害者が少女であったことから、その保護者に謝罪をしたうえそのご理解をいただくことが示談の前提となりました。実際にも本件は示談が極めて難航し、当初提示の示談案では示談が成立しませんでした。そこで、被害者の保護者が「身柄が解放された場合には本人からの直接の謝罪の場を持ってほしい」との意向を強く有していたことから、同約定を盛り込んだ示談案を提案し、無事示談を成立させることができました。
 なお、不起訴処分とされた後、当事務所の弁護士が同席のうえ、約定どおり本人から被害者及び保護者に対する直接の謝罪の場を持ちました。